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月光荘

SPECIAL
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2008/04/05 ISSUE

SPECIAL

SPECIAL

2008年4月号の特集記事です。
ボリュームがあるので、じっくりお楽しみください。

【特集1】ウタムラミカ
・ウタムラミカ インタビュー
・ウタムラミカについて 文・山藤 輝之

【特集2】ザ・ムンズ
・ザ・ムンズ インタビュー
・ザ・ムンズについて 文・城戸 英章
・ザ・ムンズについて 文・the camps 安増
・ザ・ムンズについて 文・水庭 慎介
・ザ・ムンズについて 文・山藤 輝之

【特集3】ミルコン
・ミルコン インタビュー
・ミルコンについて 文・松永 良平
・ミルコンについて 文・山藤 輝之

【特集4】ニーネ
・ニーネ ミニ・インタビュー
・ニーネについて 文・山藤 輝之




【特集1】ウタムラミカ (http://m-u.moo.jp/

■ウタムラミカ インタビュー

ウタムラミカは山口県防府出身のオリジナリティ溢れる女性シンガー・ソングライターだ。
2007年11月に1stアルバム「汚物処理」をリリースし、2008年5月10日に
江古田フライング・ティーポットでの2回目の東京ワンマン・ライブ「続 汚物処理 東京篇」
を控える彼女に創作の背景を聞いてみた。

※このインタビューは、メールによる質問形式で行っています。
聞き手:山藤 輝之(SUNTRONIX)

■ワンマン・ライブ「汚物処理」について

1.アルバムと共通する、「汚物処理」というタイトルに込められた思いを教えて
  下さい。

utamura(以下uでokです): んーむしろあなたがたの、汚物処理とはどういうことですか?
ってあたしが聴きたいなぁ。あなたがたが思ったこと。それが答えです。



2.ライブでの表現は、アルバムとどのように変わってきますか?

u:むろん生身の人間がそこにいるということ。
  LIVE(生:sei)ですよ。
  アルバムが殺した骨(不変)だとしたら、ライブは、生きる肉(進化)っすね。
 

3.前回ライブを拝見して印象的だったのは、衣装や舞台装置を使用して、
  スタンド・マイクを使い、両手を自由に動かして、演劇や舞踏的な要素が
  強く感じられたことです。
  これらの要素は、始めから音楽と切り離せないものでしたか?

u:いやーそこら辺は柔軟的に。切り離せない!とかは全然おもわないですよ。
 ただ、より伝えたい想いからやってるだけです。
 すごい単純ですよ。演劇的なーとかは全く考えてなくて、
 もうとにかくいかに伝えられるか。いかにその人に思いを響かせるか。
 only。



4.会場のフライング・ティーポットはミカちゃんにとって、どんな場所ですか?

u:どんな場所かぁ。日本語じゃぁめんどいので端的に。
 It's excellent space!!
 

5.ライブへ足を運ぼうと思っている方へ一言お願いします。

u:家に帰るまでが遠足です。


■アルバム「汚物処理」について

1.アルバムの製作環境、使用機材や録音方法について教えてください。

u:win98、yamahaの古いシーケンスソフト、zoomの格安で買ったHD-MTRで音は作りました。
 6年分かかってます。録音は、家とか、スタジオとか。MTRにVoぶっこんだだけの
 超簡単製法です。

2.歌詞が非常に独特で神秘的ですが、どのような影響から生まれたものですか?

u:影響かぁ。もうそれは歌詞とか音楽とかそんなんに限らず、
 生きてること。それがすべてやんやないかなぁ。
 みなさんと同じで、私は生きている。影響とか云々よりも、生きていることを歌詞に
 還元してるだけなんですよ。



3.ミカちゃんはほとんど楽器演奏はできないということですが、作詞・作曲を
  どのように行っているか教えてください。

u:生きてることがそれ自体が!作詞・作曲なんて1時間あれば全部できたりするし、
 音なんて30分で作っちゃったりとか。そんなもんっすよ。
 要は、産む作業よりも、一秒一秒、がんばって生きることに精を出しているってことです。
 それでやっと人に伝えられる想いが芽生えるわけやし。
 一生懸命前向きに生きてないと、曲なんて意地でも産まれてくれません。
 神様みたいなもんでしょうきっと。
 私の中での作詞作曲は、生きていることですから。
 だから、毎日をがんばって生きることが私のソングライティングです。

4.生々しく情念を感じさせる歌と、無機的な打ち込みのバランスが印象的です。
  こういったアプローチは、昔から行っていたことですか?

u:そうそう。なんでかっていうとね。別に意図して敢えてアンバランスになったわけじゃなくて。
 mika utamuraで音楽はじめたのって高校ん時なんやけど、ずっとずっと人に頼りっぱなしな
 人生だった。そんな自分がすげー嫌んなって、狂ってた時とかものすごいあって、
 かなりね、3年ぐらいは狂ってた。でまぁ狂うとかそんなんいいんやけど、
 人に頼らない生き方をしたい!ってマジ頑なに思って。16の冬。
 で、シンセで曲作れば全部自分でできるから、そうした。
 それからはマジで誰にも頼らん!って極端やからそんなんガーって意地張って、
 プログラミングとか覚えた感じすね。で、笑えるのがそのまま、初ライブが、
 シンセ買った3ヶ月後で、いきなしソロワンマンをやっちゃったこと。
 私のファーストソロステージ、実はワンマンだったんです。
 あーだからもうこの手法7年目です。ずっとこれです。



5.オケの音が一度小さくなってから大きくなったり、キックの音がだんだん歪んで
  きたりといった小技があったり、歌だけでなくアレンジも聴かせる工夫が
  感じられますが、特に音楽的な勉強などはしていなくて、フィーリングで
  行っていたりしますか?


u:ん、まさに。音楽はねー完全私の中で感覚器官やから。
 ブルースリー風に言うと、「Don't think,,,feel!!!、考えるな!感じろ!」っすよ。
 格闘技も音楽も紙一重。
 
 

6.ライブ・パフォーマンスやアルバムのアートワーク、音楽性において、
  「現代の巫女」といったイメージがありますが、そのように意識していますか?

u:意識!?ぜんっぜんしていませぬよぉ。意識したら、絶対別んもんなるもん!
 イメージはイメージてほっぽったってる。
 アートワークとか、パフォーマンスって超自然的なことなんです。
 即興ですね。宇宙ができて、地球ができて、人類がうまれた、みたいな感じのこと。


7.ミカちゃんの音楽やパフォーマンスには、男性性や父性よりも、女性性や母性を
  強く感じます。
  そう思いますか?
  理由はありますか?

u:よくゆわれる!でもさそれって、自分のコンプレックスのところが一番でるんだよね絶対。
 欠落してるからつよく押す!みたいなさ。
 ちょっとディープな話んなるよ。
 あたしは生まれつき母親というものがいないのね。
 もう生まれて20うん年になるけど一度も見たことがないし、写真すらない。
 だから、母性って未知の場所なんです。

 やし、心のどっかで探してるんやない?
 幼いとき欠けたピースに自分が道化して補ってるっつうか。
 
 なんて知って私の音楽やライブに触れた人は、
 より深く感じれるんじゃないかな。
 

 でもさ、私としては、母性なんて全然出してるつもりない!
 むしろ、ばりばりオットコ前なことしてるって思ってるから、
 ますます意外なんだわ。
 これにはまいったねーぇ。
 全然母性とか、女女とかしてるつもりない。
 むしろ完全排除してるもん。
 
 性格は、男性性つよいんだけどなー。

 あと、不思議なのは、けっこう男のひとが熱狂的にはまってくれる感?
 これはなんだろうね。

 


8.アルバムを購入したファンの方へ一言お願いします。

u:ありがとうございます。私はあなたに私の音楽を伝えることができて、
 本当に幸せです。


■出自について

1.出身の山口県防府市についてどんなところか教えてください。

u:空気が違う!存在が果てしない!
 つよくそしてあたたかい。
 ひとりで泣いても許してもらえる場所。

2.音楽製作やライブを行うようになったのはいつ頃ですか?

u:16歳!コーコーセイ。

3.現在の音楽スタイルに行き着くまでに変遷はありましたか?

u:ずっとこう。mika utamuraは自分やから。

4.普段はどんな音楽を聴いていますか?
  具体的なアーティスト名も教えてください。

u:民族音楽が好き。ウルグアイ、キューバ、カリプソ。


5.北九州市小倉のギャラリー・ソープでもワンマンライブをやっていますが、
  ギャラリー・ソープという場所が持つ魅力について教えてください。

u:人を受け入れることっていうのを超えて、
 真の意味での「ひとを許してくれる」場所

 許すという美しさを感じれた時の喜び、感動ははかり知れません。


6.豊田道倫さんが「SING A SONG」というアルバムで、”宇多村美香”という楽曲を
  作っていますが、豊田さんについて一言お願いします。

u:愛してます。


■ウタムラミカを形成する要素について

1.ミカちゃんは占いについて造詣が深いですが、占いとはどのようなものだと
  考えますか?

u:うぅ、ぢつは肩こってきた(すげぇタイピングしてっから)
 占いかぁー。娯楽です!娯楽娯楽。大衆娯楽。おれ的にね。



2.ミカちゃんの表現は非日常的で、お芝居に通じるものがあります。
  お芝居を観るのは好きですか?

u:ん、大好き!もう常にだれにでも感情憑依する。憑依体質すから。
 お芝居ナマはほとんどないけど、映画とかドラマとかドキュメンタリーとかでも
 わんわん泣いて大変。


3.とてもエネルギッシュに活動していて、発言も前向きなものが目立ちますが、
  そうなったきっかけはありますか?
  また、意識的にそうしていますか?

u:いやーいい質問だねぇ。実に。マジこれはもう、もう一杯いっとく?サインっすよ?
 いや、今しらふなんですけど。・・・・。
 
 きっかけは言うまでもなく、すっげー自己嫌悪時期っていうか、生きる屍だった時があって、
 そういう弱い自分のほうが、私なんです。
 
 前向きになれてまだ生後2歳とかそんなんやない?

 弱くて弱くてもう嫌やっていう時期があったから、そこには戻らん、否、戻れんっちゅう覚悟
 があるんです。

 そう、もうそこは意識的。少しでも弱いこと思ったりしたら、すぐ振り払うようにしてる。
 だって、弱い時期が20うん年で完全弱モードが勝ってるでしょう?
 すぐそっちに吸い込まれるから、もう意識的に前向きになるよう努力した。

 そしたら生き方が変わった。

 十代終わりとかそんなんで、バッテリー交換期だったかな?

 
 やっぱ生まれてきた以上は前をむいていかんとね!

 どんな状態にあっても、幸せを創りだすのは自分の心ですから。
 



4.全ての活動をセルフ・プロデュースしていて、Webサイトなどでも積極的に
  自己表現や発信をしています。
  どのような気持ちを込めていますか?

u:気持ち。んーーーーーーとね。
 もち自分への慰めとか、自分に言い聞かせてる部分もあるし、
 誰がみてるかわかんないけど、私の言葉に0コンマ2秒でも触れて、
 その人のいのちが色づいたらそれだけで幸せやなーなんて思ってる。

 ひとの気持ちを変えたい!なんて難しいけど、
 私もすげー自分粗末にして苦しんで酷い時期があったからこそ、
 やっぱりそんな風に心に傷をかかえていたりする人の
 励みになりたいと強く、いつも願ってる。
 
 そのために歌ってるし、生きているんだと思う。


5.音楽表現で一番大事にしたいものはなんですか?

u:いのちをまっとうしている瞬間瞬間が自分やぞってこと!


6.ミカちゃんにとって、コンピューターやデジタル技術とはなんですか?

u:なんですか?クワーッ!!!!(さんま笑い)
 おもろいなぁこの質問!えー?そんなんえらい頭のええセレブメンズさんですわ。
 やけ何やとかは思わんなぁ。
 
 おれは、好きだぜ。


7.防府から小倉、そして東京へと活動の拠点を移していますが、東京に進出した
  背景と思いを聞かせてください。

u:日本のヘソですよね。
 そうですね、ヘソで茶を沸かしてみたいんです。
 
 ぐらいフランクな気持ちですよ。

 人生旅ですから。あんま拠点拠点でガーガー荒息吐いてない。
 
 とにかく、コンヴィーニエントで混沌としてて時折カオスってて

 tokyo cityはi ラヴ so much ヨ(ハート)

 いや、まじで好きなんです東京・・。だーいすき。まだ東京に住みますよ。


8.防府、小倉、東京の違いを教えてください。

u:そんな大げさに違いとかは思わないなー。世界は広いし。
 それより、アフリカのヌバ民族に生まれ変わりたいな。生まれ変わりとか、
 ファンタジックやけど。うふ。


■今後の活動について

1.もともとソロ・ミュージシャンという活動形態をとっていますが、他の
  ミュージシャンとのコラボレートもしたいと発信しています。
  どのような思いがありますか?

u:単純に、いろんなひとを好きになりたい!愛したい!only
 it's very simple!

2.打ち込みだけでなく、生演奏にも興味を抱いているようですが、次の作品で
  取り入れる予定はありますか?

u:うん、やるやる。待っててください。あれやったら、ベースやドラムも自分でやるし。

3.今年是非実現したい、という構想について教えてください。

u:超ある!でもやっぱそこら辺は秘密。うふ。


インタビューは以上です。
ありがとうございました!!!

u:いえー!ありがとうございました。まままままじで、山藤さんと、この場で
 乾杯したひわ!!喉カラカラ(しゃべってねーよ)
 沈黙の中ハートのやりとりでした。
 でもさ、この質問文書くのに費やした時間とか、私のこと考えていただいた時間とか
 思ったら、もう涙大量発生ですよ。質問のひとつひとつにすごい考えられたんだなぁ。。
 とか、深いやさしさがあるなぁ、とか、何より前向きな愛を感じました。
 もう、スゴイ人をハッピーにするインタビューやったと思う!
 何より、山藤さんの質問文がハッピーをみなさまに届けました。
 この場をお借りして、私より、山藤さんに数えきれない星のように、ひかる拍手をお送りいたします。

 パチパチパチパチ・・・。

 そして、読んでくれたあなた。あなたにも・・パチパチパチパチ・・・。

 そして、おれ、ありがとう パチパチパチパチ・・・。



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■ウタムラミカについて 文・山藤 輝之

ウタムラミカという名前を知ったのは、大勢の方がそうであるように、豊田道倫の
弾き語り2枚組みアルバム「SING A SONG」に収録されている楽曲、「宇多村美香」
による。

後に、彼女が実在の人物であると(なんとなくは分かるが)知ることになり、最終的
には、ザ・ムンズのライブの打ち上げの場で邂逅したのだと思う。
ウタムラミカちゃんが自分でも音楽をやっているとしったのは、それが初めてだった
ように思う。

その後、何度かミカちゃんにはムンズ絡みのライブの場で会って、また、ミカちゃん自身
が東京に住むようになったので、東京のムンズのライブの際には良く会うことになった。

2007年12月にムンズの竹野くんと、ミルコンに出演してもらったSUNTRONIX企画の
ライブイベント、「あの夜」第一夜も観に来てくれたので、そこでミカちゃんの
CDアルバム「汚物処理」を購入して、1月のワンマンライブ「汚物処理」を観に行くこと
も約束したのだと記憶している。
(ミカちゃんのMySpaceでその前に聴いていたかも)

また、ミカちゃんは2008年1月のSUNTRONIXのライブにも来てくれて(天使!)、
びっくりするほど若いということと、ムンズとの出会いもミカちゃんが高校生頃の
こと、というのもその際に聞いたのではなかっただろうか。

同じ人が表現することなので、ミカちゃんのHPやアルバム・ジャケットで確認できる
イメージ写真は、少なからず、彼女の音楽に通じるものがある。
ミカちゃんの音楽は圧倒的に特殊で、非日常なのだけれど、それが故に日常とセット
になっているようなイメージ。

例えば、お洒落な喫茶店でミカちゃんの音楽がBGMとしてかかっていることは想像
できないけれど、夢を観ているときの、まどろんでいる時間にそれは流れているかも
知れない。
パブリックには解放されていない、とても、パーソナルな領域に触れる音楽なのだ。

ミカちゃんは音楽を手探りで作る。
だからこそ、打ち込みを主体にしているのに圧倒的にピュアで、類い稀な音楽に
なっているんじゃないかなと思う。

最後に。
「汚物処理」というタイトルにもインパクトがあるけれど、個人的な考えでは、汚物とは
その人の認めたくない事象と、それに触れたときに、自分の中に湧き上がる気持ち
なのかなと思いました。
そこに、処理がついているところに、ミカちゃんの絶大な優しさを重ね合わせる次第
です。



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【特集2】ザ・ムンズ (http://themunz.iiyudana.net/

■ザ・ムンズ インタビュー

ザ・ムンズは福岡・北九州を中心にするロック・バンド(正式メンバーは3人、1人行方不明)
だ。
2007年暮れにリリースされた3rdCDアルバム「LIFE IS BEAUTIFUL」の製作背景を 中心に、バンドのプロフィールや今後の活動について聞いてみた。

※このインタビューは、メールによる質問形式で行っています。
聞き手:山藤 輝之(SUNTRONIX)

■NEWアルバム「LIFE IS BEAUTIFUL」について

1.今回、NEWアルバムを製作することになった動機、きっかけを教えてください。

パララ:前回作品『STILL ALIVE』の制作費分、売り上げを得ることができたから。

2.本作には、アルバムに一貫したテーマ、コンセプトはありますか?

パンツ:出さずにはいられないから…。(なるべく1年に1枚)

3.今回のアルバムは、短い制作期間でわざわざほとんどの楽曲を書き下ろしています。
  楽曲のストックは沢山あると思いますが、書き下ろした理由はなんですか?

パンツ:楽曲を書いてしまったから、しょうがないぢゃん。(なるべく1年に1枚)

4.今回のアルバムは、これまでにリリースした「ライン」、「STILL ALIVE」
  に比べて、アーシーで渋めな楽曲が目立ちます。
  作曲の際に目指す着地点が変わってきていますか?

パンツ:質問にある「アーシー」がわかんねぇなぁ。
パララ:今作?に関しては作曲やってないからわかんないけど、相棒には満足する楽曲を書いてくれればそれでいいと思う。

5.製作時の環境や、バンドを取り巻く空気にこれまでと変化はありましたか?

パンツ:お母ちゃんの具合が悪くなった。そんで大きな音を出せなくなった。
    (いろいろあるけど、詳しくは本人まで。)
パララ:特に変わってないと思う。メンバーは不動の俺ら3人(1名行方不明)やしね。
    いつも、北村23やミルコンにも感謝してます。
    
6.アルバムを昨年12月の東京でのイベント(ラプソディVol.5)や、本拠地となる
  ギャラリー・ソープで販売してみて、周囲の反響や手ごたえはいかがですか?

パンツ:ない。(あってもいわない。)
パララ:いまいちアルバムが売れてないです。アルバムをリリースしてからライブも
    3〜4本程度しかしてないし、今もライブの予定がないから売れるわけないね。
    やっと最近ディスクユニオンで通販が始まりました。
    タワーレコードやHMVでもね。
    とある人に、アルバムを聞いた感想を聞いたけど、「バブル期なら絶対に売れない
    アルバム」だって!
    そんな位かな?反響は。

7.アルバムを購入したファンの方へ一言お願いします。

パンツ:気にすんな。
パララ:買ってくれてありがとうございます。ただただ、それだけです。

■ザ・ムンズの歴史について

1.竹野くんが音楽に目覚めたきっかけはなんですか?

パンツ:兄貴がビートルズのドイツ盤を聞いてたから。

2.ザ・ムンズ結成のいきさつを教えてください。

パララ:もとは、中学校2年になって相棒とはクラスメイトになりました。
    そん時やったかな、月面29号が転校生としてやってきた。前の学校では番長
    だったと豪語していたが、それが災いとなって、ヤンキーに連れて行かれて
    ボコボコにされてた…。
    3人とも帰る方向が同じやった。
    中学3年生になった時、俺が放送委員長で放送室の出入りが自由でよく
    遊んでいた。
    相棒は文化委員長でたまに放送室に遊びに来るようになって、放送機器を使って
    音楽を流しながら替え歌を作ったりしてた。
    その頃からかな。バンド結成って?その頃替え歌作ってた内容が月面29号の
    悪口を計10曲位収録した「カレーの王子様」とか作ってたなぁ。

3.メンバーそれぞれの初対面の印象を教えてください。

パンツ:パララは優等生。月面29号は、いじめられっこ。俺は今と変わらんこのまんま。
パララ:パンツは、クラスの人気者!月面29号は、いじめられっこで、ニキビいっぱい。
    自分は変わってないね。

4.現在サポートでベースを弾いているミルコンが参加するようになったいきさつを
  教えてください。

パンツ:付き合ってたから。(もう付き合っちゃないけど。)

5.現在サポートでドラムを叩いている北村23が参加するようになったいきさつを
  教えてください。

パンツ:北村23ほど、いいドラムを叩く奴を見たことがなかったから。(今も)

6.バンブルビー・レコードからのデビュー前後で変わったことはありますか?

パンツ:芸能人の一員?になったこと。


■ザ・ムンズのサウンドとライブ・パフォーマンスについて

1.ザ・ムンズのアルバムはライブ録音を除いて、全て竹野くんの自宅で録音されて
  いるかと思います。
  録音にしている使用機材を教えてください。

パンツ:教えない。(本人に直接聞いてね!)

2.竹野くんが多重録音する場合の録音手順を教えてください。
  また、宮本くんがドラムを叩く場合は、竹野くんの歌・ギターと一発録りですか?

パンツ:ドラム→あとは適当。(本人に直接聞いてね!)
    宮本がやる時は、一発!!

3.竹野くんは「段ボールドラム」を使うことがあるようですが、具体的にどんな
  セットですか?

パンツ:教えない。(本人に直接聞いてね!)


4.ザ・ムンズのライブでは、宮本くん、竹野くんによる寸劇や長いMC、ギャグなどが
  挟まれますが、これらのパフォーマンスは活動当初からのものですか?
  また、即興で行われることが多いのですか?

パンツ:知らない。パララに任せてます。
パララ:パフォーマンスは、ライブをし始めた頃からやってた。
    最近は、さらっとライブして終わることが多いけど。
    パンツは、最近アドリブが利かなくなってるからねぇ。
    大体何かしようと思う時は、とりあえずそういう雰囲気に自分でもって行って、
    あとは相棒の目に訴えかけて半ば強引にパフォーマンスする。

5.印象深いライブ中のハプニングやエピソードを教えてください。

パンツ:思い出せば色々あるけど、面倒931ので言いません。(会った時にでも聞いてね。)
パララ:忘れるようにしている。どちらかというとライブでは苦い思い出が多いから。


■作詞・作曲について

1.活動初期はシンプルなコミック・ソング的なものが多かったのですか?
  現在のようなシリアスな作曲に変化したのはいつ頃からですか?

パンツ:活動当初は、コミック(「愛してる」って言えなかったから)でしたが、
    初体験してから言えるようになった。
    (パララが先に初体験してたかも!?)

2.竹野くんの歌詞は、情感に溢れ、話しかけるように自然なものが多いです。
  影響を受けた日本人アーティストは誰ですか?

パンツ:質問の内容に対してですが、これは山藤君の妄想です。
    影響を受けた日本人アーティストは、豊田道倫。理由が聞きたければ、
    小倉まで…。

3.パンツ小精名義でもアルバム(CD-R)を作っていますが、ザ・ムンズ用の曲との
  書き分けはどのような基準があるのですか?

パンツ:ないです。(あるけどね)

4.竹野くんの作曲はサビからが多いとのことですが、歌詞はメロディができてから
  作ることが多いですか?
  歌詞のテーマや曲名は先にあることが多いですか?

パンツ:ノーコメント。(答えるのが面倒931。)

5.ザ・ムンズの楽曲は、ほとんどの曲にきっちりとフックがあり、メロディアスな
  ものが多いです。
  竹野くんが一番影響を受けた作曲家は誰ですか?

パンツ:ルーリード。ミルコン。パララ宮本。


■演奏について

1.ヴォーカルについて
  透明感とやさぐれ感が同居し、表現力豊かなヴォーカルが魅力的ですね。
  特にアルバムでは、楽曲ごとに様々な声色を使い分けていて、ライブでは、
  かなり積極的にメロディアスなフェイクが入ります。
  お手本としたヴォーカリストはいますか?

パンツ:そのとおりです。

2.ギターについて
  ほとんど触れるか触れないかのような、繊細なピッキングから、ライブでは
  ファズを使用しての轟音フィードバックを意図的にコントロールするなど、
  自由で多彩な演奏です。
  現在のスタイルはどのようなギタリストに影響を受けていますか?

パンツ:そのとおりです。好きなギタリストは2008/02/28現在思いつきません。

3.ベースについて
  アルバムでは竹野くんが演奏し、ライブではミルコンやサポートのベーシストが
  演奏しています。
  フレーズについては、メンバーに任せることも多いのですか?
  また、好きなベーシストは誰ですか?

パララ:基本的には任せているようです。でも、ここは気に食わないと思った時は指示を
    出してるようです。
    好きなベーシストですか?ベースを弾ける人はすごいなって思うぐらいがちょうど
    いいかも。

4.ドラムについて
  ザ・ムンズには、竹野くん、宮本くん、北村23と3人のドラムがいます。
  (ミルコンも叩けますが)
  それぞれのドラムのいいところを教えてください。

パララ:僕が答えるのもなんですが、パンツは何をさせても万能なんで、ドラムに対しても
    言うことないです。うまい。
    北村23については、パンツも言ってたけど、北村23ほど、いいドラムを
    叩く奴を見たことがなかったし、大体ライブ当日のリハで曲の特徴を把握し、
    ちゃんと叩ける。さすがです。
    自分のことについては、コメントしようがないんで控えときます。

5.鍵盤楽器について
  今回のアルバムでは、ピアノやオルガンが効果的に使われていますが、ピアノ
  を習っていたことはありますか?

パララ:パンツは多分、習ってないと思います。でも家にあったから、いじってたのは
    知ってます。


■ザ・ムンズを取り巻く環境について

1.小倉周辺の音楽シーンの特徴について教えてください。

パンツ:ノーコメント。
パララ:普段、ライブを見に行くことがないので、答えようがないです。

2.門司港や小倉の好きなところ、おすすめのスポットを教えてください。

パンツ:ノーコメント。
パララ:一般的な答えですが、門司港はレトロを売りとしてる観光地です。
    でも、地元の自分としてはいまいちよく分からんね。
    焼きカレーの発祥の地らしいけど、焼きカレーを店に出しだしたのは、ここ何年か
    のことだと思う。
    ほかで食べた焼きカレーでおいしいとこは知ってるけど…。
    でも、いいところ。
    小倉は、人が多すぎず少なすぎず。焼きうどんの発祥の地らしい。
    でも食べたことない。
    あと、キャバクラ(ハッスル)の発祥の地らしい!よく行ってたなぁ…。

3.宮本くんは日々サラリーマンとして働きながら、ザ・ムンズのリーダーを
  務めています。
  宮本くんの仕事観、音楽観、また、趣味のサッカー観について教えてください。

パララ:仕事については、生活する為の手段なんで頑張るしかないね。
    1週間頑張れば休みは来るし、仕事中に貯まったストレスは、休みの日に
    発散するように心がけてます。
    どの世界でもそうだけど、信頼を得れるように仕事はしてます。
    そうせんと仕事が回ってこんしね。
    音楽については、パンツが180度ひっくり返してくれたような気がします。
    流行のヒット曲ばっかし聴いてて、音楽の良し悪しもわからんかったけど、
    ダイナソーJr,フリッパーズギター、サニーデーサービスなども知ることが
    できた。
    サッカーねぇ、とりあえずアビスパ福岡がJ1昇格すればいいかな。
    自分もサッカーやってるけどなかなかうまくならんし、
    体も少しずつ老いてきていることも感じだしたし。駄目駄目やな。
    
4.竹野くんが働いていて、ザ・ムンズでも頻繁に出演しているギャラリー・ソープに
  ついて紹介してください。

パンツ:http://g-soap.jp/

5.最近は東京の高円寺のライブハウス、無力無善寺でもワンマン・ライブを精力的に
  行っています。
  東京と北九州の違いをどういったところに感じますか?
  また、無力無善寺の魅力について紹介してください。

パララ:東京と北九州の違いについて考えたことはないです。
    無力無善寺でライブを行うということについては、場所代が格安ということや
    街の雰囲気がお酒とよく合う。
    商店街の角地に焼き鳥屋があって、そこのレバ刺しが食べたいから。
    ちなみに北九州では、ワンマンライブはしてないですよ。場所代の事とか考えると
    不安で、面倒931し。
    東京のお客さんは、よく見に来てくれるなって感謝してます。

■さいごに

1.今後のザ・ムンズの活動予定、今年の目標を教えてください。

パララ:今後のライブの予定は、今んとこないんで何とも言いようがないんですけど、
    もう少し「LIFE IS BEAUTIFUL」が売れてくれたら、本年中にアルバムを制作したい。
    そん時は、個人的に1曲はしっかり参加します。

2.ファンの方へ一言お願いします。

パララ:いつもありがとうございます。嫌われんように頑張ります。

3.ザ・ムンズを初めて知った読者の方へ一言お願いします。

パララ:興味を持たれたら、作品を購入してもらえればと思います。
    北九州では、そのうちライブがあるかもしれませんが、東京では今後の予定は
    全くありません。
    また機会があれば、ライブ見に来てください。


インタビューは以上です。
ありがとうございました!!!



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■ザ・ムンズについて 文・城戸 英章

<ガイドライン>

月光荘の発起人の山藤氏から原稿の依頼があってこれを書いてます。
注文は竹野の音楽に対するアプローチをインサイダーからみて「どう思うか」を
リポートしてほしい、とのこと。
蓋し、これを読んでくれる読者?は殆どぼくのことを知らないとおもうので、
そのあたりからはじめます。

<アウトライン>

発端は福岡市にある大濠公園。たぶん2003年の初め頃。
そこで日夜サックスのディシプリンに励んでいたぼくは、
そこが公園であるために当然ながら通りがかりのいろんな人々に声を
かけられるわけで、そのひとりが小倉のSOAPのM川氏だった。
M川氏とその助手の外国人によると、アート関係のドキュメントを
大濠公園で撮っているらしく、偶々ぼくが石のごとくそこに居り、
サーキュラー呼吸でサックスを吹いているところを隠し撮りしていたらしい。
細かいことはもう忘れたが、一通りの世間話をしたあと、M川氏から
小倉でギャラリーを運営していて、日曜日は偶にライヴもやっていることを聞いた。

それからしばらくして、別の経緯でぼくはSOAPに呼ばれてサックスソロを
やった。そのときの対バンが(残念ながら)ソウル兄弟だった。
リハを軽くして一服していたら、エピフォンのカジノ(?)をいい感じで
弾いている男がいた。それが竹野だった。
本番がはじまってソウル兄弟がグダグダな演奏を展開している最中、
一緒に来ていたうちの奥方に背中を押されて、いつの間にかステージにいた。

<ムンズのライン>

その後、ソウル兄弟のライヴに誘われ参加するようになり、はじめてあのギター弾き
がムンズだったことに気づいた。まだ「ラインのムンズ」はリリースされてなかった
が、ぼくが、当時やっていたトリオグロッソというバンドで一度対バンもしており、
客でも一回は観てもいた。が、記憶になかったことを考えると、さほど印象に
残っていなかったのだろう。
そうこうしているうちに、竹野としぜんに打ち解けていくようになり、門司の実家
にお邪魔し、あの衝撃的な、いまはもう亡き竹野部屋に侵入した。
その部屋は汚いという形容では計れない彼の人生が積もっている部屋だった。
少年時代の写真やらコード付の歌詞やら手紙やらゴミが古層のように山積していた。
それから、ムンズのライヴを注意して観るようになって、麻薬的に嵌っていった。

<ラインのムンズ>

が、リリースされて繰り返し聴いた。my love,mylove、崖の花、ローデッド・ミー
なんかほんと名曲だとおもった。
そんで、ぼくが継続している<contre-attaque>というイヴェントにノ・レーリード名
義で出てもらった。

「ザ・ムンズの唄の人。ひとの「うた」の剽窃からどうしてこんな素敵な「うた」が
生まれるのでしょう?
(油断していると、いつの間にかムンズ二流のスタンダードに変換されている!!
!)
あらゆるポップ・スタンダードのあられもない流用。
でも「魂の買人」(B.ディラン)ぢゃない!
ヤスくんはやっぱり天才なのでしょうか?!」

これが、そのとき(2004年3月)書いた宣伝文です。
今読んで少し違和感があるけど、間違いではない、と思います(掛布雅之)。

ムンズの曲はほとんどラヴソングですが、ラヴがあるからソングを書くわけではなく
て、目の前に素敵な「ラヴソング」があるから「ラヴソング」を書く、という当たり前の
知恵(唯物論)。
しかも、やっぱり知識やら経験ではなくて素敵な「ラヴソング」を書くには「才能」
が必要だっていう反動的な認識。その「才能」も最初から持って生まれているものぢゃなくて、
「ラヴソング」を愛する「勇気」があるから、「才能」があると言い張れるんだ、という認識。
そんな残酷(?)な認識があるからぼくは竹野を信頼しています。

<ムンズのレイン>

それにしてもやっぱり僕も君も美しい。
その声も、その顔も、そのウデも、その足も、その恋も。

レイン 君をつれてきてくれるでしょうか?
レイン 僕をつれさってくれるだろうか?
レイン 道をベッドにかえておくれよ
レイン 絶望だけぢゃないぜ こんな人生なんだから
レイン ぬれる ぬれる ぬれる



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■ ザ・ムンズについて 文・the camps 安増

「ムンズは愛だ。きっと真実だ。言い過ぎたかな。
うんこだ。いや落ちすぎたか、中学生の頃拾ったエロ本だ。
何かドキドキする。

いやいや、そんな事はどうでもよくて、
ただ圧倒的に説得力のある歌を聴いて欲しい。
誰でも知ってる恋の話をムンズは歌うのだ。

ムンズは愛だ。

It's Not All Over Now,But Baby Blue。」

「the camps/福岡で活動するロックバンド/2002年結成/シンプルなコード進行のループの上に嘘と本当を歌う/そろそろ反則技をつかおうかなー/使わない/今日みたいな美しい夜には下品な言葉が似合うよね

http://www.myspace.com/thecampsspace



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■ザ・ムンズについて 文・水庭 慎介(ラプソディ)

暇さえあれば80GBもの容量を持つ、iPodのプレイリストを変えている。
ちょっと好きなアーティストや曲も、容量の関係で削らなきゃいけない時がある。
いつも新しい刺激を得たいから。
それでも、ザ・ムンズの3枚のアルバムやパンツ小精、ミルコンのアルバム、隠し録りしたライブ音源は削ることはない。
常に手元に置いておきたい大事なものだから。

初めてムンズの音楽を聴いたのは、2年くらい前だったと思う。
オムニバス「Holy Songs Mountain」に収録されていた「96ナツ」。
シド・バレットのようなアシッドフォークソングだった。
それから、ムンズが気になって仕方なかったので、「ライン」+「ハリウッドのムンズ!」を買った。
このアルバムを聴いてブッ飛んだ。
「朝」、「ラブ.ソング2003」、「My Love,My Love」、「サーフズ・アップ」・・・名曲のオンパレード。
どこへ行く時も聴いていた。

聴くだけじゃ飽き足らず、彼らには2006年、2007年と東京でのライブイベント「ラプソディ」に出演してもらった。
どちらのライブもすごく感動的なものだった。
最新作、「LIFE IS BEAUTIFUL」のレコ発記念ライブとなった、2007年12月23日、渋谷Lushでのライブは後からジワジワきている。

新作「LIFE IS BEAUTIFUL」は70分越えの大作で、2曲目の「LIFE IS BEAUTIFUL」ではサラ・レコードのバンド(BlueboyやThe Field Mice)辺りを彷彿とさせるナイーブな曲中にラップしたり、新しい試みを入れている。
最後の曲ではパンツ小精の声が枯れていて、まるでライブを見ているような気分にさせられる。
ここまで聴いていて疲れるアルバムはそんなにない。

先日、Mike Love(The Beach Boys)のお蔵入りになってしまったというソロアルバム(二枚組)を\100で買った。
音が良くなかったけれど、作品の内容はとても素晴らしかった。
ムンズを聴いた時と同じ気持ちになった。

ムンズは毎年、新作を作って東京へ来てくれるので、次作を楽しみに待ちながら、「LIFE IS BEAUTIFUL」を聞き込みたいと思う。



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■ザ・ムンズについて 文・山藤 輝之

ムンズのファンで、まだ彼らのライブを観たことがない、という人もいるかも知れない。
僕自身も、「ライン」のCDを先に聴いて、その時点でファンになったわけで、ライブを
観て、さらにそのイメージが補完されたというか、ムンズという存在を理解したような
気がする。
ムンズのライブには、アルバムにはいないけれど、幽霊のようにそこにいるムンズが、
はっきりといるから。

初めてムンズのライブを観たのは、高円寺の無力無善寺で、あの天井からオモチャが
ぶら下がり、お盆のぼんぼり?がミラーボールよろしくくるくると廻っている、愛嬌
のある小さなライブハウスにムンズはよく似合う。

ギターのジャックの調子が悪いらしく、終始ガリガリとノイズを立てながら、竹野くんは
凄い集中力で歌い、歌詞カードをばらまき、ときに大きく体をくねらせて、
フィードバック・サウンドを意図的にコントロールしながら汗まみれで演奏していた。
MCのときの竹野くんは、バブル期の青春ドラマに出てくるお調子者のようで、その歌の
誠実さとは大きなギャップがあって、そこがまた魅力的だった。

ムンズのリーダー、宮本くんはライブ中出たり入ったりしながら茶々を入れ、ときに
「ゲームしようぜ!」などと後方から野次を飛ばしたり、満員御礼で込み合った
ライブハウスの整理をしていたりしながら、途中、彼一流の誠実な8ビートのドラムを
叩いたりしていた。
宮本くんがマイクを握ると、何かが起こる。
これはライブならではの、ムンズの大きな魅力だと思う。

サポートのベースのミルコンは、メンバーからの度重なるセクハラにもめげず、綺麗な
コーラスと暴走するギターの裏で、安定したベースを聴かせる。
フォトジェニックな彼女は、視覚的にもアクセントになっている。

同じくサポートのドラムのにいさん(北村23)は、ムンズの上手い方のドラム
(と、ほろ酔い)担当。
にいさんの演奏はいつも小気味良くて、意外と人懐こい。

ライブのムンズは華があって、役者ぞろいだ。
イメージ的には、「ライン」のサウンドの華やかさに近いのかも知れない。
宮本くんの存在もあってか、ムンズのパフォーマンスはロック的なものすら超えて、
ひとつのアートフォーム(飛び切り親しみやすいけれど)のようでもある。

裏話的なことになるけれど、ムンズのアルバムは、ほとんどが竹野くんの手がけるところ
になっていて、実際、竹野くんにはソロ活動を勧める声も多いらしい。
それでも竹野くんはムンズの活動にこだわるし、宮本くんやミルコンが褒められれば、
自分のこと以上に大喜びしたりする。

竹野くん、宮本くんも30歳を迎えて、ザ・ムンズがこれから、どういう方向に向かって
いくのかは分からないけれど、案外今までどおりなのかも知れない。
相変わらず、青春の匂いを漂わせて、ちょっとやさぐれてみたり、切なさを爆発させたり
しながら、「人生の美しさ」を描いていくんだろうな、と思う。



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【特集3】ミルコン (http://themunz.iiyudana.net/

■ミルコン インタビュー

ミルコンは、ザ・ムンズのライブのサポート・ベーシストとして活動しながら、自身でも
作詞・作曲を行い、多数の楽器を演奏するシンガー・ソングライターだ。
2007年暮れにリリースした初のCDアルバム、「アナルジェシック・ワールド」の製作背景
について聞いてみた。

※このインタビューは、メールによる質問形式で行っています。
聞き手:山藤 輝之(SUNTRONIX)

■NEWアルバム「アナルジェシック・ワールド」について

1.アルバム・タイトルは「痛みのない世界」という意味だそうですが、タイトルや
  コンセプトは先にあったのですか?
ミルコン:うん。タイトルは先に決めてたよ。
むかしヤアくん(タケノヤスアキ/ザ・ムンズ)がみるこんに作ってくれた曲で2人
でデュエットする「アナルジェシック」っちゅう唄があったんやけど、曲名はみるこん
が決めたんやけど、ずっとお気に入りで、世界を広げてワールドをくっつけてみたら
すんなり馴染みました。
コンセプトなんてこむずかしいもんはないのだけど、作り終えてみたらなんとなくい
つもまとまっているよね。全部ひとりで作るけんね・・

2.以前にバンブルビー・レコードのつぼみレーベルからリリースしたカセット作品、
  「ミルキー・サッド・プリンセス」と比べて、ミルコンの中で変わったことは
  ありますか?
ミルコン:なあんにも変わってないよ!
あ、ただ今回初めてハードディスクレコーダーで録った曲を何曲か入れました。
アルバム最初の数曲と、いちばん最後の曲です。まだ慣れてないけん、これから
もうちょっと良くなる気もします。マスタリングしてくれたカズくんに、ボーカルはコ
ンデンサーマイクを使った方がよいよというアドバイスをアルバム発売後に受けま
した。早く教えろっつーの。がくっ

3.ミルコンがこのアルバムを通じて表現したかったことはなんですか?
ミルコン:さあ?なんやろね??
ほんとうのことって伝わるものでしょう?
子供とかがそうなんだけど、大人がいくら口でいろんな事ゆっても子供が感じる
のはその人が本当に心のなかで思ってることなんだって。みるこんはうたを唄う
ときに不思議なきもちになるけど、「ミルコン」をすきでいてくれる人達にはもしか
したら同じきもちが伝わっているのかなあ、なんて思います。
いつもやさしく、すなおに。をモットーに作りたいものを作ってるだけなんよ。
音楽に限らず。
建前は苦手だなあ。

4.ジャケットでミルコンの肖像画を描いた森山安英さんの印象について
  教えてください。
ミルコン:スタイリッシュなじいさまやけどねえ。なんか服の着こなしとかもカッコ
よいんだよ〜。絵とかのはなしになったら急にギラッっと野性の目つきをします。
自然界と社会との間を半分半分で生きているような印象。
とてもすき。でも変です。

5.ジャケットのアートワーク(紙ジャケ・ダブルジャケット)がとても凝っています。
  CDアルバムを作るならこうしたいという思いがもともとありましたか?
ミルコン:そりゃあるさ!バンブルビーから出した「ミルキィ・サッド・プリンセス」の
時は、みるこんが描いた絵がボツになったりとか苦い汁を舐めた過去があるか
らねえ。わがままゆってみるこんの理想どおりに仕上げてもらいました!
われながら惚れぼれするよ〜ふぉっふぉっ。

6.このアルバムをどんなとき、どんな人に聴いてもらいたいですか?
ミルコン:それはないです。誰でも、すきな時に。
みるこんのおんがくを聴いてくれることも、ひとつの出会いだと思っています。
縁だね〜

7.ミルコンが音楽を作る原動力はなんですか?
ミルコン:日々の暮らしのなかの感情。
あたいはいつもポジティブに死ぬことに向かっていて、今日のこの感情は今しか
ないんだと思うと曲を作りたくなります。大体歩いていて、きもちよい門司港の風
に吹かれているときにぐわっと作りたくなることが多いかな。そういう時は急いで
家に帰って形にしてみます。
昔の自分の曲を聴いたら、ああ、あたしはこんな気持ちだったわって感慨深いよ。
アルバムみたいだよね。

■作詞・作曲・録音・アレンジについて

1.ミルコンは自宅録音で、一人で多重録音によってアルバムを作っていますね。
  使用機材や録音手順などを教えてください。
ミルコン:えっと、以前まではTASCAMの4トラックのMTRで録音していました。今
は少しグレードアップして、お店でいちばん安かったZOOMのハードディスクレコー
ダーを使っています。ウタムラミカとおそろなのら!
スタジオにひとり寂しくドラムを録りにゆき、ベース、ギター、鍵盤、ボーカルの順に
録音することが多いです。

2.作詞・作曲はどのように行っていますか?
  メロディが先にできますか?
  また、ミルコンは鍵盤も演奏できますが、作曲の際にはギターを使うことが多い
  ですか?
ミルコン:メロディと歌詞は同時にワンフレーズ浮かぶから、そこから広げて、早いっ
てゆわれるんやけど1日で1曲作ります。温めてもなにも思いつかないもん。
作曲始めた頃はキーボードを使ってたのだけど、ここ数年はずっとアコギで作曲して
る。でも、またキーボードが恋しくなってきてねえ。暖かくなってきたし、キーボードで
明るいうたを作りたいな。

3.ミルコンのアルバムには、インストゥルメンタルや短い楽曲も多く収録されて
  います。
  作る上で、歌モノとの違いはありますか?
ミルコン:唄の入っていない短い曲は即興で作っています。
なあ〜んも考えてないから楽しいよー。しかも評判が良かったりする・・
みるこんもお気に入りよ。

4.ミルコンは音楽を聴くときにヘッドフォンを使わないという言っていたと
  思いますが、普段の録音やMIXのときはどうしているのですか?
ミルコン:ヘッドフォンは耳がうずくから苦手なの・・。そもそも家でほとんど音楽を聴くことがな
い。録音のときはさすがに我慢しながらヘッドフォンを使います。でもMIXのときは最終
的には部屋に音を流して空間とのバランスを重視してる。空気と混ざった音の方が好
き。

5.ミルコンが大きな影響を受けた作曲家は誰ですか?
ミルコン:そら、あんた、後にも先にもヤアくん(タケノヤスアキ/ザ・ムンズ)ひとりだよ。
ヤアくんのせいで音楽始めるハメになったんやから。まあ、話せば長いのだけど・・
そうでもないか??

6.ミルコンは弾き語りの他に、バンド編成でもライブを行っていますね。
  演奏する上での気持ちは、全く異なるものですか?
ミルコン:う〜ん。気持ちは別に変わらないのだけど、バンドのときはぐったり感が凄ま
じいの。手伝ってもらってるって感があるからなのかな?やっぱり気を使ってしまってい
るみたい。定期的にライブしている訳でもないし、いつも手探りです。
弾き語りの方がリラックスできて自分に合っているのかもと思う今日このごろ。

■ミルコンの歴史について

1.ミルク・コンプレックス・プロジェクトの名前の由来を教えてください。
ミルコン:略の反対で、「ミルコン」を引き伸ばしただけのことです。
音の響きは大切にしました。なあんて、もっともらしい事をゆってみる!
みるこんは乳製品好き過ぎのミルクコンプレックスでえ〜っす!!!

2.ミルコンが音楽に目覚めたきっかけは何ですか?
ミルコン:だからですね、むかしむかしヤアくんと付き合い始めた頃、「明日ライブやけ
ん、おまえベース弾け」と命令され、「ハア!?」とゆいつつFGABCDの位置だけ覚えて
ベースを弾いたのが全ての始まりでした。ちなみにベースはヤアくん家にあったホコリ
まみれのサンダーバードでした。肩が痛くなりました。

3.ミルコンは複数の楽器を演奏して多重録音していますが、楽器はどういう順に
  覚えましたか?
ミルコン:「おまえドラム叩いてみてん」「おまえピアノ弾いてみてん」「おまえギター弾い
てみてん」とヤアくんの要求を聞いているうちに・・。
人間、必要にかられると覚えるものなのです。

4.ザ・ムンズの竹野くんとは幼馴染ですが、出会った頃や子供の頃の印象を
  覚えていますか?
  宮本くんについては、どうですか?
ミルコン:確か小学校2年生のときにヤアくんが転校してきたのね。なんかいつも裸足
だった。そして色が黒かった・・。5、6年のときは席がとなりになることが多くて、かなり
仲は良かったですよ。瞳がきらっきらしていてねえ・・今と特に変わりありません。
宮本くんは中学校だけ一緒だったのですが、1年でまだお友達もできていないときに「
ゆうれい」とか「日本人形」とかゆわれ、かなり陰湿ないじめを受けていました。(色が白
くて、おかっぱ頭だったからだとおもわれる)
いまから思うとあたいのこと好きだったんじゃないかと推測するのですが、当時は普通
に呪っていました。

■ミルコンを取り巻く環境について

1.「ミルキー・サッド・プリンセス」には、ミルコンの描いた漫画がついていました。
  ミルコンの好きな漫画や漫画家について教えてください。
ミルコン:あたしゃ王道が好きやね!何回も何回も繰り返し読むのは手塚治虫と藤子・F
・不二雄です。叔父が永井豪のアシスタントをしていて漫画をたくさん見せてくれたの
で、3さいの頃には字が読めたそうです。ちなみにみるこんのママは永井豪にナンパさ
れたことがあるそうです。余談でしたね・・
漫画はとっても自由で素敵な表現方法だと思います。現在の漫画の社会的地位は低
すぎると思ってるくらい。みるこんも機会があればまた描きたいです。

2.ミルコンは「ビックリマン」のファンだそうですが、シールを集めるのが好き
  だったんですか?
  昔アニメもやっていましたが…。
ミルコン:ええ。シールもアニメも網羅しておりました。
ビックリマンを語らせたらまた長くなるのですが・・みなさんビックリマンの奥の深さを
知らなさすぎるよ!せいぜい知っててアリババがゴーストアリババになっちゃって、ヘッ
ドロココと神帝たちが無縁ゾーンに突入するところまでなんじゃないかな?その後の次
世代でロココとマリアとの間にできたマルコが仲間たちとの冒険の末、多くの犠牲を払
いながら立派な青年に成長してゆく過程なんか、涙なしでは語れません・・
とにかくビックリマンの世界はみなさんが思っているよりもかなりダークで複雑なストー
リーから成り立っています。シールをまだ捨てずに持っている方は、裏の説明を改めて
読んでみるとよいでしょう。大人が読んでも解読が難しいはずです。
ハアハア、熱くなりすぎたみたい。
とにかくビックリマン博士は天才だったってこと!

3.好きなクラシック音楽とロックについて教えてください。
ミルコン:中学生のとき映画「アマデウス」を観てモーツァルトを好きになりました。ベート
ーベンは手塚治虫の「ルードヴィヒ・B」を読んで、ショパンはフジコ・ヘミングのピアノを
コンサートで聴いて好きになりました。音楽を聴くことはそのひとの人生を知ることのよ
うな気がする。オーケストラよりもピアノのソナタを聴くのが好き。
ロックの概念がよくわからないのだけど、ムンズはロックですか?みるこんはムンズが好き
です。ムンズなら部屋でもよく聴きます。

4.ミルコンの音楽を聴くと、なんとなくBEACH BOYSの「PET SOUNDS」というアルバムを
  思い出すのですが、聴いたことはありますか?
  また、ヴォーカルではジェーン・バーキンは聴いたことがありますか?
ミルコン:どんなジャケットか全然わからないけれど、聴いたことはあると思います。ヤアく
んがビーチ・ボーイズ好きだから。ジェーン・バーキンもたぶん人からもらったんだけど、1
枚アルバムを持っています。とてもかわいい声だった。
今はすこし太ってるってほんとう??

5.ミルコンが住んでいる門司港や小倉の好きなところを教えてください。
ミルコン:門司港は海と山と風と空が毎日ちゃんとあるから大好き!もうすぐ桜がいっぱい
に咲くわ!きゃあ。
小倉は住んだことないからよくわからない。

6.ミルコンのファッションについて、こだわりのポイントを教えてください。
ミルコン:きれいな色をひとつはどこかに入れるようにしています。

■ザ・ムンズについて

1.ミルコンにとって、ザ・ムンズってなんですか?
ミルコン:みるこんの音楽の世界においては、すべて、なのです。

2.ザ・ムンズのステージでベースを弾いているときに考えることはどんなことですか?
ミルコン:よいライブだったときはライブ中のことを全然覚えてないの。夢中なんだね。
やけん、覚えとることは大体ヤアくんへの罵倒とかですかね。チューニングずれてんだよ!
とか、ゆってた曲と全然ちがうやん!とか、きもいんだよ!とか。

3.竹野くん、宮本くん、北村23に一言お願いします。
ミルコン:ヤアくんえ。去年は酒気帯び運転の借金ぜんぶ返せてえらかったね。今年は少
しギター貯金の額を増やそうね。
宮本くんえ。体が心配なのでちゃんと睡眠をとってください。
にいちゃんえ。最近ライブが少ないけれど、ムンズを見捨てないでやってください。

4.ザ・ムンズで好きな曲を教えてください。
ミルコン:いっぱい。「無題」の曲とかずっと好きだな・・
待ちくたびれたのは 僕の勝手だけど、
でもそのドアは君が、
君が開けてくれよな。

■さいごに

1.これから楽器演奏や作曲を始めてみたい女の子へ一言お願いします。
ミルコン:してみたいと思ったことは、なんでもしてみりゃあええだ!

2.今恋愛をしている人、恋愛をしていない人へ一言お願いします。
ミルコン:あの〜、あたい別に恋愛の達人では・・
でもドキドキするっちゅうのはきもちええもんだ!人に音楽になんでも恋してみりゃええだ!

3.ミルコンのアルバムを購入したファンの方へ一言お願いします。
ミルコン:いつかお会いできるとよいです。ちゅ。(キスを込めました)



インタビューは以上です。
ありがとうございました!!!



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■ミルコンについて 文・松永 良平

 「もしもし、●●と申しますが、松永さんいらっしゃいますか? わたし、ミルコンです」
 という電話が、ぼくの働くハイファイ・レコード・ストアにかかってきたのは去年の暮れのことだったか。
 その時点で、ぼくはミルコンの存在と彼女の作る音楽は知っていたが、会ったことはない。もちろん、ライヴも見たことがなかった。
 なのに何故だろう? ミルコンからの電話には、初対面同士の遠慮とか気まずさを超えた、不思議な親しみがあった。
 そのときのことを振り返ると、ぼくは昔テレビで見た「天才バカボン」のひとこまを思い出す。
 バカボンのパパが何か頼み事をするために友人に電話をするのだが、そのときの第一声がふるっていた。
 「もしもし、ともだちですか? わしなのだ」
 とぼけているなとか、そのまんまじゃんとか、ギャグだと思えればよかったのだが、どうも心のネジをちょいとひねられたようで、キュッと胸が詰まってし
まった。
 ミルコンからの電話は、そんな風にすっとふところに飛び込んできたのだった。
 
 松永良平
 
 追記。ミルコンについては、ハイファイ・レコード・ストアのブログにもひとくさり書いておりますので、そちらもご参照いただければ。
 http://d.hatena.ne.jp/Hi-Fi-Record/20080114

松永良平
リズム&ペンシル所属/ハイファイ・レコード・ストア勤務、和文ライター、翻訳、レコード関係の仕事中。単行本「20世紀グレーテスト・ヒッツ」(音楽
出版社)、翻訳小説集「レッド・ダート・マリファナ」(国書刊行会)発売中。



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■ミルコンについて 文・山藤 輝之

ミルコンを初めて観たのは、高円寺の無力無善寺で、ムンズのワンマンライブが行われた時。
ムンズに女の子のベーシストがいるなんてことも、そもそもムンズがどんな編成なのか
ということも、当時よく知らなかったような気がする。
今でもメンバーに女の子がいるバンドって、それほどは多くないように思う。
それが、ムンズみたいなバンドにミルコンのような絵になる女の子がいるギャップは、
そして竹野くんや宮本くんにいじられまくる様は、見ていて、とても面白かった。
その夜のライブはとても盛況で、客席とステージが文字通りとても密接な距離にあって、
僕はミルコンのすぐ前で、ムンズの、初めて見る濃厚でだらだらと感動的なライブを
観ていた。

その後、機会があって、ミルコンの、バムブルビー・レコード(つぼみレーベル)から
リリースされたカセット作品の「ミルキー・サッド・プリンセス」を聴くことができた。
ぱっと見お姫様みたいなミルコンが、こんなにディープでイマジネイティブなポップ宅録
作品を作っていることに驚かされた。
何しろ、NRBQのトム・アルドリーノが激賞というのだから、推して知るべしだが、
ただただ、何の予備知識もなく、向き合えばそこに作品の素晴らしさがあった。

ミルコンは、いろいろな側面をもっていて、良く考える人だ、というのは、ムンズHPの
ミルコンの日記を読んでいる人なら分かるかと思う。
良く考え、良く怒り、良く笑い、良く泣く人なんだと思う。
その成果が新しいアルバムの「アナルジェシック・ワールド」にも反映されている。
最初に聴いたときにも良いアルバムだと思ったけれど、今回、改めて聴いてみて、その
切ないメロディの中毒性にはっとさせられた。
ミルコンの音楽はいろんな音が入っているけれど、圧倒的にメロディがいい。

北九州在住のミルコンのライブは、2007年12月、自分のイベント「あの夜」に、
竹野くんのソロと一緒に呼ぶことで初めて観ることが叶った。
そのときのライブはアンデルセンズの小野崎さんをギタリストに迎えて、ミルコンは
アコースティックの弾き語り、当日リハの打ち合わせのみであわせることになった。
千駄ヶ谷Loop-Lineの真っ白な空間で、ただ何もなく、ミルコンの声がそこにあるライブ
は、素晴らしくピュアなアシッド・フォークだった。

東京ではなかなか彼女のライブを観ることはできないが、願わくば、新しいアルバムが
沢山売れて、また新作や東京でのライブといった、新しいニュースが入ってきてくれれば
嬉しい。



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【特集4】ニーネ (http://ni-ne.net/
■ニーネ ミニ・インタビュー

ニーネは東京のライブハウスを中心に精力的にライブを行い、強烈な演奏を聞かせる
トリオ編成のロック・バンドだ。
2008年4月13日には、渋谷の新しいライブハウスHOMEで企画ライブを行うニーネに、
ライブにかける想いを聞いた。

※このインタビューは、メールによる質問形式で行っています。
聞き手:山藤 輝之(SUNTRONIX)

■バンドメンバーについて

1.サダさん、平野さんと演奏してみて、昔一緒に演奏していたときと同じような気持ち
  になりますか?
  違うとしたら、どんな部分でしょうか?

大塚:同じ気持ちにはならない。
一緒に演奏していなくても友人関係はずっと継続している。
この5年間にそれぞれがさまざまな経験をした。
状況の変化と共に3人の関係性も変わり、関係性が変われば演奏している時の気持ちも変わる。


2.ニーネは何度かメンバーチェンジを経験していますが、バンドとしての結束を常に
  大切にしていると思います。
  大塚さんがニーネのメンバーに求めることはどんなことですか?

大塚:創作意欲。個性。連絡の取りやすさ。


3.ニーネは過去にメンバーチェンジのタイミングで2人での演奏や4人編成だったことが
  ありますが、基本的には3ピースで活動しています。
  3ピースのバンドのいいところ、難しいところを教えてください。

大塚:スケジュール合わせと、曲を伝えるのが簡単でよい。

4.大塚さんが理想とするロック・バンド像を教えてください。

大塚:常に新鮮に曲が出来、演奏が出来、録音が出来、リスナーがいて、ライブが楽しい。



■4月13日(日)渋谷HOMEでのニーネ企画につて

1.4月13日(日)に渋谷の新しいライブハウス「HOME」で、ニーネ企画として、
  HARCOとのツーマン・ライブをやります。
  経緯と、HARCOとのエピソードを教えてください。

大塚:まず6月にニーネ企画をやることに決めた。4月5月がライブの予定がなかったので4月も企画をやることにした。
コバカツが新しいライブハウスをやるというので会場をHOMEにした。
その頃バイト先の女子が職場にHARCOのCDを持ってきて、作業をしながら何度か聞いて一緒にやりたくなったので、
HARCOくんに一緒にやってくれるようにお願いした。

2.今回のツーマンライブでは、どんなところが見所になりそうですか?

大塚:ニーネ、HARCO共に1時間くらいずつやるのでたくさん見れる。小さめの会場なので近くで見れる。
数曲HARCOとニーネで一緒に演奏することも予定している。



■おわりに

1.今年のニーネとしての活動目標を教えてください。

大塚:今までは誘われるライブ中心だったが、今年はニーネの自主企画を中心に活動する。


2.4月13日(日)渋谷HOMEでのニーネ企画を観に行こうと思っているファンの方へ
  一言お願いします。

大塚:ニーネ、今回はHARCOとやります。がんばります。楽しみにしていてください。



インタビューは以上です。
ありがとうございました!!!



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■ニーネについて 文・山藤 輝之

僕がニーネを聴き始めたのは、01年のミニアルバム「うつむきDXOK」から。
今はない、聖蹟桜ヶ丘のディスク・ユニオンで、サニーデイ・サービスの曽我部さんが
推薦するバンド、みたいに紹介されていた。
それまで好きな日本人のミュージシャンといえば、サニーデイ・サービスだったのだけれど、
サニーデイに比べると、ニーネの音楽は、随分ガシャガシャしてパンキッシュに聴こえた。
そのファースト・インパクトから、へえ、そうかで聴き終わらなかったことには、何かが
あるのだろうし、長く聴く音楽というのは、大抵そういうむずがゆいような出会い
だったりする。
それからなんとなく気になりだして、1stアルバムの「8月のレシーバー」を購入して、
盛り上がっているところに、2ndアルバムの「アンチリアルロック」が発売された。
「アンチリアルロック」はジャケットのアートワークも格好よくて、録音も歌詞も
メロディも、なんだかやけに生々しくて、インディーズとかそういうことはあんまり関係
なく、俺の好きな日本人ミュージシャンのトップ・チャートに躍り出た。

初めてライブを観たのは、02年の「ハッピータイムハッピーアワー」のリリース後。
新宿JAMで、対バンはマーガレット・ズロースだったと思う。
驚いたのは、案外、CDのままなんだということで、”酔っ払っている”のギター・ソロ
なんかも、全部そのままに聴こえたこと。(アレンジはその後、何回か変化が見られる)
1stアルバムなんかは、録音にノイズも沢山入っていたりして、なんとなく、学生のゆるい
ノリなんかもあるのかと勝手に思っていたのだけれど、そのあともライブを観るにつけ、
不器用なくらいの真っ直ぐさを感じたように思う。

普段、滅多にライブに足を運ぶことのない自分が、その後もニーネのライブに足しげく
通うようになったのは、なんでだろうと思ったりもするけれど、結局、どんなにライブを
観ても、ニーネより良いバンドなんて、ほとんど見る機会がなかったからかも知れない。

不動のメンバーに思われたニーネも、何度もメンバー・チェンジを重ねて活動することに
なる。
特にサウンドが激変したのは、ドラムに岡さん、ベースにカワムさんを擁していた頃で、
「SEARCH & DESTROY」リリース前の頃だろう。
シンプルなロックン・ロール・バンド(というと簡単すぎるけれど)から、それまでの
ニーネから想像できないほど攻撃的でタフなサウンドに変化していって、ライブでその
経緯を確認していない地方のファンの方には、驚きをもって迎えられたのでは、と思う。
ニーネはその後、パンキッシュな音楽性を持つドラムの中村SP、ベースのヒライさんと
メンバーが変わり、今また、自分がニーネを聴き始めた頃の編成に戻っている。
メンバーが変わるたびに、ライブで音楽性を磨き上げてきたニーネの変化はこれからも
続くだろう。

ニーネというバンドがどんなバンドなのかを人に説明するのは難しい。
けれど、自分の頭の中では、ニーネの”酔っ払っている”のフレーズがぐるぐる廻っている。
「僕が作った歌なんかよりも 僕の方がいいよ」
これは、自分で歌いたかった歌詞だ。
ニーネを観ると、どきどきする。



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